続・のあろぐ

ゲーム、漫画、アニメで社会を豊かにしたいNoahの個人ブログ

シリコンバレーの異常性

最近スタートアップの調査などをしていると、起業家の方や専門家の方とお会いする機会があります。

そこで、かなりの割合で聞くのが、「シリコンバレー=アメリカではない」というご意見。スタートアップがガンガン生まれて、投資家がバシバシ投資をし、アドバイザーが寄り集まってどんどん大きくなっていく……いわゆる、「スタートアップエコシステム」というやつですけれども、こうしたことはアメリカ全土で行われているわけではなく、シリコンバレーの一部の特殊事例だというのです。

確かに言われてみると、スタートアップもシリコンバレー発が多いような気がしますし、もしアメリカ全土で広がっていればもっと全土でメガベンチャーが生まれていてもいいのかもしれません。

ただ、「起業するのはやっぱりシリコンバレーに限るよね」と言って、本当はニューヨークにいた人がサンフランシスコまで来て起業するのかもしれないですし、そのあたりは別に全土で広がるという必要性はないでしょう。

しかし、日本人の認識としては、「アメリカではスタートアップ環境はこう」といって、まるで米国カルチャーとしてそうであるように言う人もいるのですが、実際はそういうわけでもない、というのが自分的には新しいポイントでした。

ところで、そのシリコンバレーでも最近スタートアップへの投資額が減少しているらしいです。

Yes, startup funding really is slowing in San Francisco — Quartz

これもなかなか気になるニュースで、今までは起業するならシリコンバレーで、というところだったのが、だんだんスタートアップエコシステムが元気が無くなってきているということなのでしょうか。

とはいえ、GoogleFacebookのような大帝国が、スタートアップだったりコンセプトを高く買い上げていくという例は枚挙に暇がありません。20億ドルでFacebookが買収したOculusなんかもそうですね。でも、それは本当にスタートアップが主役かと言われると微妙で、実は主人公は買収した側のGoogleFacebookかもしれません。

スタートアップ環境が仮に減速しているとしたら、それはどういう背景で起こっているのでしょう。今後盛り返してくるのか、それともイノベーション自体がだいぶ収束してきて、再び大企業の時代となるような構造変化が起こっているのか。また、その際に起こることは何なのか。日本はどういった道筋をたどるのか。なかなか目が離せません。

課題→共有→解決のステップで社会は回っている

最近、色々と仕事をしていて思うのは、経済って「課題」→「共有」→「解決」の3つのステップで回ってるなあ、って思うのです。これをちゃんとフレームワーク化したい。今日はそんな話です。

 

課題、悩みがあったらチャンス

仕事をしていると、「最近自分の仕事の中で、こういう問題があるなあ。ここを解決すれば売り上げがもっと上がるのに/コストがもっと下がるのに」ということがよくありますよね。

すごい卑近な例で申し訳ないのですが、先日うちの職場で、自動ドアが壊れまして。ボタンを押すと開く自動ドアだったのですが、かなり強く押さないと開かなくなりました。これを放置しておくと、結構不便だしオフィスの生産性が下がってしまいます。例えばこうしたことも、ビジネス上の課題の一つになりうるわけですよね。

ほかにも、「いい製品を持っているんだけど、売上を上げるためには営業が必要だなあ」「でも、営業をフルタイムで雇うほどはいらないなあ」とか、「この部分を自動化できたら、コストが下がるのになあ」みたいなことはかなりあちこちに存在しているイメージです。

まずは「この課題を発見すること」というのが仕事の始まりになります。つまり、このステップに強い人というのは、「愚痴が多い人」や、「社会に対して不満の多い人」なのかもしれません。不満があるということは改善の余地があるということですね。ただ、自分の不満や要求だけ言っていてもはじまりませんので、当然ギブアンドテイクに仕立てていく必要はあるのですが・・・

課題を自分で解決できないなら人に解決してもらうしかない

次に「共有」のステップです。問題が生じたとき、それを自分の力だけで解決できるなら、解決すればいいわけです。それができないから問題は問題として生じている。例えば先ほど挙げた、自動ドアが壊れたという例でいうと、自動ドアを修理する人が社内にいないから問題になっています。

この時、解決する前に必ず行う動作が、「共有」でしょう。この例の場合は、自動ドアを修理する業者さんを見つけて、「自動ドアが壊れちゃったんですけど……」と共有する。そうすると、問題をその人が解決できるかどうかの判定が始まります。

思うに、昨今ビジネスが加速してきているのは、この「共有」のステップが、非常にやりやすくなってきているからなのではないか、と思います。昔だったら業者を探すのも一苦労だったかもしれませんが、今やGoogleで検索すればすぐに引っかかりますし、もっと難しい課題でも、SNSで「こういう課題を抱えているんですけど、何とかなりませんか」といえば、誰かが「それなら私ができますよ/知り合い紹介しますよ」と手を挙げてくれる。こちらも、何か解決できそうな課題があれば教えてあげる。共有のコストが、極めて低くなってきていると思われます。

共有というのはコミュニケーションのことですので、コミュニケーションが得意な人はこのステップに向いています。課題感をわかりやすく人に伝え、理解してもらう能力です。それから、仕事としてやってもらう場合は、対価を設定する必要もありますので、コスト感のある人が向いているかもしれません。

課題解決フェーズ

解決すべき問題があって、解決する人がいて、適切な対価が支払われれば、そこには付加価値が生まれます。そういったわけで、どんどんと課題は少なくなっていきます。でも、なくなりはしません。人々が完全に不満がなくなるまでこの課題解決プロセスは続きます。課題解決に向いているのは、何か専門知識を持っている人や、淡々と時間を投入できる人、経験のある人、でしょう。

ところで、日本はもしかしたら、この「課題解決フェーズ」の人が多すぎて、「問題発見フェーズ」や「共有フェーズ」に強い人が少ないのが問題なのではないかとも思います。課題を発見できない人が仕事するとき何をするかといえば、「てにをは直し」とか、なんかそれやってもやらなくても変わらないんじゃないの??と思えるような課題感の仕事に全力を注ぎ始めるわけですね。

もしかすると、大学受験問題で「問題を作りなさい」「課題を発見しなさい」型の問題が少なすぎて、全部与えられた課題を解決するような問題ばかり出題されるのがよくないのかな、とか思ったりもします。仕事でも、「仕事は自分で見つけるもんだよ」と言いながら、なかなかうまくいかないのは、課題発見や共有というフェーズで、適切なトレーニングを積んでいないがために起きている問題なのではないか、とも思えます。

あとは、対価の面も重要ですよね。人々に課題探しをさせているのは、お金であったり、やりがいであったりします。お金は非常にこのプロセスの中で大きな役割を果たしています。お金を媒介にした課題解決ゲームをしているわけですよね、私たちは。お金を媒介にした課題解決ゲームについて研究する学問が、経済学や経営学なのではないかと思いました。課題→共有→解決というフェーズを重要視していきたいですね。

こちらからは以上です

問題発見プロフェッショナル―「構想力と分析力」

問題発見プロフェッショナル―「構想力と分析力」

 

 

新聞の役割はスマホにシフト?

こんばんは。Noahです。

こんなのが発表されてましたね。

第9回2016年メディアに関する全国世論調査結果の概要

http://www.chosakai.gr.jp/notification/pdf/report12.pdf

調査を行ったのは、新聞通信事業に関する調査研究、資料収集、講演会の開催などを行っている公益財団法人新聞通信調査会。

毎年行っている調査だそうですが、注目すべきは次の結果です。

・朝刊を「読んでいる」と答えた人の割合である新聞朝刊閲読率は 70.4%となり、調査開始以降、低下傾向が続いている。
・新聞朝刊閲読率とスマートフォンやパソコンを利用したインターネットニュース閲覧率の時系列変化を見ると、新聞朝刊閲読率は 2010 年82.9%から今回 70.4%に低下、一方、インターネットニュース閲覧率は 2010 年度 57.1%から今回 69.6%に上昇し、両者の差がほぼなくなった。
インターネットニュースを見る時に使用する機器は「スマートフォン・携帯電話」が 77.2%と突出、「パソコン」が 45.6%、「タブレット」が 13.5%であった。
・将来の新聞について、「インターネットなどの普及により新聞の役割が少なくなってくる」と考える役割減少派は 47.1%、「今までどおり、新聞が報道に果たす役割は大きい」と考える役割持続派は 35.6%となった。この質問を始めた 2009 年度調査以来、一昨年初めて役割減少派が役割持続派を上回ったが、今回はその動きが加速する兆候を見せた。
・年代別では、役割減少派は年代が低いほど高い傾向が顕著。今回調査では役割減少派が 50代以下で半数を超えた。時系列の変化を見ると、役割減少派は、30~50 代で 2009 年度比 20ポイント以上の増加となった。60 代でも 16.7 ポイント増となるなど、若い世代より中高年層での増加が目立つ。(太字は筆者)

朝刊も読むけどネットも読むということだ

わかっていたことではありますが、ネットでニュースを見る層がほぼ70%に達しており、新聞の朝刊を読む率とほぼ同じになっています。ただ、ここで新聞の時代は終わった……とするのは早計で、ネットでニュースも見ながら新聞も見るという層が非常に多いんですね。

それに朝刊は全く読まないという人が全体の30%と非常に大きくなっています。さらに、「新聞の役割が少なくなってくる」と考えている人が47.1%もいるみたいです。この中には朝刊は読んでいるのに役割が少なくなってくると考えている人もいるみたいですね。

最大のポイントはスマホでニュースを見る人が77%と突出しているということで、まあ8割、ほとんどの人はスマホでニュースを見る時代なんですね。20代や30代に至っては90%以上の方がスマホでニュースを見ています。一体、スマホで見るニュースは何を見てるんですかね?スマートニュース?newspicksTwitterのニュース?それに、ニュースを見るに至るきっかけが気になります。スマホをいじってたら、SNSなりインターネットなり、まあよっぽどのことがない限りニュースを偶然見る機会ってあると思うんですよね。そういう形で、受動的にニュースを見る機会があるのか、それとも、能動的にアプリなどでニュースをチェックしているのか。

ここで質問をみていくと、

36.インターネットニュースを見るサイトは?

ポータルサイトが 90%、新聞社の公式サイトは 21% 

という回答もあります。アプリはどのあたりにカテゴライズされているのかわかりませんが、「ポータルサイト」っておおむねYahoo!とかのことかなあ、という感じがしますよね。逆に新聞社の公式サイトには21%しかアクセスしていないということは、能動的に新聞を読みたいという人は結構少ないのではないかということが想像されます。また、

35.よく見るインターネットニュースの記事は?

●1位「スポーツ・芸能に関する記事」(77%)、2位「社会に関する記事」(56%)

という項目もあり、ここからすると、「朝刊の役割がネットにシフト」というよりは、「ワイドショー的なものの役割がネットにシフトしている」という流れもあるような気がしています。

ということで、現在は「スマホで、受動的に、ワイドショーみたいなネタを読みつつ、新聞の朝刊もまあ読む」みたいなペルソナが一般的なんじゃないかなあと思えて、過渡期なのか、それとも単にメディアによる使い分けが進んできているのかは、まだよくわからないところがあるなあと思います。

ってことで、そういうデータが見えるようなところでデータ分析みたいな仕事がしたいなあ、なんてことを思っています。

できる人が見ると(知ってるから)時間の無駄になる3つの良い習慣

こんばんは。最近「優秀な人ってどんな人かな」と考えてみると、「ああ、優秀な人って必ずこういうこと、やってるよなあ……」ということがありまして、3つ紹介してみたいと思います。

  1. 問題解決志向である

    優秀な人はかならず、「今問題は何か」をまず発見しようとします。難しい問題を探している数学オタクみたいな感じで、とにかく自分の力でギリギリ解けそうな課題・問題を探し続けています。
    そして、解決しようとします。解決策が見つかっているような課題でも、よりエレガントな解き方はないかという視点で探したりします。
    この姿勢、ビジネスでめちゃめちゃ大事だなあ……と思っています。やっぱり、課題を解決することって仕事そのものだと思うんですよね。起業家であろうとサラリーマンであろうと、やっぱり誰かの課題を解決するものです。例えば、電話という製品は、「遠くの誰かと話したいけど話せない」という課題を解決していますし、冷蔵庫は「食べ物がすぐ腐ってしまうので保管場所がほしい」という課題を解決しています。このように、身の回りにある製品やサービスは、ほとんど何かの問題を解決するために存在するといってもいいでしょう。こうした課題を常に探している人というのは、それだけ社会への貢献度が高くなっていくのではないかなあと思います。

  2. 仮説思考を徹底している
    優秀な人は仮説思考です。やみくもに動くのではなく、課題に対して「こういう風に解決できるのではないか」と考えて、その検証のために動くという感じの動き方をします。この方法の良いところは、やみくもに動くよりも成功率が高くなるであろうことのほかに、その手法をのちにフレームワーク、勝ちパターンとしてしまって、もう一回同じような問題が出たときには瞬間的に解けるようにパターン蓄積するということなのです。
  3. 他者を受け入れ、学ぶ
    優秀な人は他人と接するときにも、必ず何かを学ぼうとしています。学ぶためには、相手を屈服させ自分の言いたいことをいうのではなく、相手の自由な発言を受け入れ、許容する必要があると思います。会話の中で極力肯定的な雰囲気を作り出し、相手の言うことに一生懸命耳を傾け、理解しようとします。その中から違いを見つけ出し、楽しみ、吸収するというプロセスが得意です。

こうした姿勢をもって人生を送っている人は、もれなく経験値がどんどん溜まっていっている気がします。だからこそ、同じものを目にした時でも彼らは人より成長してしまうんですよね。見習っていきたいものです。

世界のエリートがやっている 最高の休息法

世界のエリートがやっている 最高の休息法

 

 

Surface Pro 4を買ったので少し使用感などをレビュー

こんにちは。Noahです。

今度出張に行くのですが、その時に持っていくPCがないな、ということで、色々PCを見ていました。本当はMacbookなども検討していたのですが、ちょっと出張とのタイミングの兼ね合いでギリギリになってしまいそうだったので、結局今買おう!ということになりまして、

色々迷ったのですが、結局MicrosoftSurface Pro 4を購入しました。

 購入したのはこちらのモデル。メモリ4GB、CPUはCorei5。

CPUとメモリで、それぞれモデルが分かれているのですが、Corei5という、選択肢の中では中程度のものを選びました。

ゲームとかの用途で使うのならば、メモリやCPUをもっと上のもの、Corei7にしたほうが良いと思います。

ただ、お値段はすごく高くなるので考慮が必要。

基本的にこういうタブレットPCを選ぶとき、一番重要なのはオーバースペックを避けることだと思っていて、絶対使わない用途に対して意味もなく金をかけるというのがありがちなミスです。なので、まずは「一番最低の価格で事足りないかどうか考えてみる」ということを徹底することでコストを下げています。

わたしは、Surfaceではインターネット、動画閲覧、あとはそんなにスペックを使わないゲームぐらいがやれればいいなと思っているので、これで十分かなという感じで購入しました。

使用感

気になる使用感ですが、今のところ非常に快適。ブラウザも当然かもしれませんが、Chromeで複数窓を開いても本当に快適。何よりよかったと思うのは、心配していた別売りキーボードのタッチ。

 

事前に確認して買ったのですが、ブログとかを更新するぐらいの長文を打つ時にはどうなのか?ということはなかなか確認しづらい。でも、まったく大丈夫でした。むしろめっちゃ打ちやすいです。快適そのもの。

あとは、充電がちゃんと持つかとかそういうところは、もう少し使ってみないとわかりませんが、基本的には小さいノートパソコンとほぼ同様の使用感が期待できますし、しかも持ち運びも便利という感じ。不満がほとんどない良い製品です。

出張に持って行ったときにどうなるかというのは、また問題が起こればレビューしてみたいと思います。

ベンチャーブームが再び来ているのか?

 

vdata.nikkei.com

日経新聞にこんな記事が載っていました。

ベンチャーブーム再び

未上場企業の2015年の資金調達額は、1,658億円。ITベンチャーブームの2006年で1,472億円だったので、これを上回る資金が投じられています。低金利による金融機関の運用難などが、投資額を押し上げている背景もありそうです。

また、IPOも92社。これは、2006年時点の188社に及びませんが、M&Aなど、IPO以外のExitも増えてきたので単純に比較できない面はあります。かなり増加してきていると言えると思われます。

大学発のベンチャー数は1,773社と、2005年の1,430社から増加しています。大学別には東京大学が189社と1位で、2位の京都大学86社を大きく引き離しています。政府の成長戦略などを確認すると、大学発のベンチャーを育てるべく政策が打たれていますので、ここは伸びそうです。ただ、その中でちゃんと事業を成長できるベンチャーがどのくらい増えるかというのが肝ではあります。

開業時の平均年齢は42.4歳。ここは、まあこのぐらいかなという感じがしていました。比較的社会人経験を積んで起業する人も多いということでしょうか。

ただ、米国等と比べると見劣りする

ただ日本の起業力は、世界では大きく見劣りする。起業意欲を示す「総合起業活動指数(TEA)」という指標で比べると、日本は2014年調査で70カ国・地域中69位。途上国や新興国の意欲が高い傾向があるものの、主要7カ国(G7)でみても日本は米国やカナダの3分の1以下の水準だ。「失敗への恐怖心」が高く、「起業家への尊敬度」が低いといった日本人の国民性や職業観が壁になっている。

 失敗への恐怖心が高いのは、日本の雇用観なども影響していそうです。日本では雇用流動性がまだ低く、特に大企業の社員の起業はまだまだ多くはないようです。また、「起業するなんてすごい!応援するよ!」というような起業家への肯定度合いが低く、「起業って・・・失敗したら首吊るんでしょ?」というような誤った起業観(個人保証で借金するならともかく、有望な事業ではエクイティ(直接返済しないタイプの株式割当てによる増資)での資金調達が極めて一般的になっているので、そういった心配はありません。)がまだまだ蔓延っているということも要因ですが、一回起業すると大企業ではまだ受け入れの間口がそれほど広くない、ということも起業をためらわせる原因になっていそうです。

実は米国でも起業は元気がない

一方米国はというと、実は米国でも開業率は落ちていたりします。

jp.wsj.com

開業率だけで起業が元気がないというのは言い過ぎだとは思いますが、もう米国もGoogle, Facebookなどスーパーメガベンチャーが増えてきて、だいぶ飽和してきているのもあるかもしれませんが、この原因が何なのかというのは少し調べてみるのはアリっぽいです。

シニア起業に着目

経済を元気にするには、もっと日本で開業率が高まって、さらに良いベンチャーがたくさん出てくると生産性が高くなるのではないかと思っています。大企業だと、極めて非効率な仕事をしている一方、ベンチャーでは余計なしがらみがないので、効率は少なくとも上がると思うんですよね。一方、規模の経済が効かないので、ベンチャーが大きくなる必要はありますけど。まあ、仮説なのですが・・・

で、失敗を恐れて若者が起業しないのならば、もう失敗とか恐れなくてもいい、退職後の優秀な頭脳と経験をもてあましてるアクティブシニアとかが起業したらいいと思うんですね。実際、2012年に起業した方のうち、実に32.4%が60代以上という驚愕の結果が出ています。

https://vdata.nikkei.com/datadiscovery/18startb/img/ddnikkei18.pdf

これ、もしかすると節税目的とかで会社を立ててるだけなんじゃとも思えるわけなんですけども、まあ、とにかく狙い目なわけです。あとは、主婦の方が機械化などで家事を効率化できれば、もっと起業とかし易い環境になるかもしれません。

そういったわけで、このあたりの層を活発に活用・起業させる施策は求められているんじゃないでしょうか。もちろん、若くて血気にはやる20代・30代の優秀な若者が起業することのほうが、ワクワクはしますし、起業が成功した後長期的にその会社が存続するという意味では若い起業家のほうが有望なわけですけれども。

米国に比べると資金調達環境や雇用環境がまだまだ整えられていない、という話は極めて耳タコですが、少しずつ改善はされてきているので、この調子で加速されていくと良いなと思います。そのためには、大企業がもっと若い企業を活発に買収するなどが重要かもしれません。こちらからは以上です

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日本の生産性の低さは意味のない努力から来ていると思う

こんばんは。毎日更新ブログシリーズです。

最近、日本の生産性に対する記事を仕事柄よく読んでいます。

低い生産性をまずは確認してみる

日本の生産性は、欧米諸国どころか、経済が発展した国々の中でも非常に低い数字となっています。

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出典 日本生産性本部

日本の生産性の動向 | 日本生産性本部

ここでいう生産性とは、労働生産性のことです。具体的には、就業者一人当たりの、名目付加価値がどれぐらいかを示す数値です。付加価値というのは、その人が働いてどの程度価値を生み出したかということで、例えば、一個10円の部品を10個組み合わせた製品を作って150円で売れたとすると、付加価値は150-100で50円になります。この付加価値が非常に低いわけです。

先進国7カ国の中でいうと、最下位で、OECD加盟国34カ国の中で見ても、21位と非常に低い位置にとどまっています。

俺たちの仕事はおかしい

ここから暗に示されているのは、「私たち日本人の仕事は何かおかしいんじゃないか?」ということです。

仕事というのは、付加価値を出すのが仕事だと言っても良いでしょう。それで言うと、時間当たりの付加価値で見ても諸外国と比べて低すぎるわけですね。じゃあ、俺たち仕事ができないってことじゃん。こんなにひいこら言ってるのに。

この生産性の低さはなにも今に始まった問題ではなく、2000年代とかをみてもずっと低いわけです。それで最近、働き方を変えよう、とかが叫ばれているわけですよね。

では、なにに原因があるのか?これもあらゆる識者があらゆる方面から様々な指摘をしています。しかし!

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我々は、なぜ我々の生産性が低いのかということをうすうす感づいているはずで、それがなぜか是正されない状況がずっと続いている。それは、もしかすると大企業で顕著な現象かもしれない。そう思っています。

ある大企業で本当に聞いた話をします。しかも、複数の企業で聞きました。彼らからいつも言われるのはこういったことです。

「内部文書でしか使わないはずの資料を何時間も延々と手直ししたうえに、結局その資料は使わなかった」

「内部で使う電話番号のメモで、000-000-000とハイフンが付いているものと付いていないものがあったのでフォーマットを統一するように言われた。別に機械で読み込むわけでもないのに」

こうした、「てにをは」直しの文化が大企業には蔓延しています。もちろん中小企業でもあるかもしれませんし、すべての大企業がそうだとは言いません。しかし、「教育」の名の下に、雑誌や新聞記者のように文章を最終プロダクトとしていないはずの、しかも高い教育を受けてきた知的ホワイトカラーが、延々と細かい細かい日本語表現を直す作業に従事している。

いや、日本語表現は単なる例です。同じような、細かい細かい意味のない作業で時間が潰れていくことは、「てにをは」だけでなくあらゆることで起こっているのでしょう。極めて非効率で、意味のない作業をすることが「仕事」として認められてしまっている文化があり、これが、日本の生産性を著しく下げてしまっている犯人の一部であると思っています。(大企業の生産性について分析したマクロ系の論文があったら教えてください)

目的にフォーカスしよう

じゃあどうしたらいいのよってことになるわけですが、これは至極簡単なことで、全員が目的にフォーカスした、言い換えれば、今の課題に答えることに「のみ」コミットした仕事を目指すことが重要だと考えています。

目的なき努力をしすぎている。余計なことに気を使いすぎている。これはビジネスする上でかなりいけてないことです。こうしたことについて、つまり日本の生産性の向上について、もう少し考えてみたいと思っています。