続・のあろぐ

ゲーム、漫画、アニメで社会を豊かにしたいNoahの個人ブログ

「認知のゆがみ」を排除すると生産性も向上すると思う

「認知のゆがみ」というのがある。これは、うつ病などを長引かせる、または原因となるような非合理的な偏った考え方のことで、10個のパターンが定義されている。

fernwelt.net

いちいち認知のゆがみの一つ一つについて紹介することは、ここでは避けたいが、上記のリンクのような認知のゆがみが存在する。

認知のゆがみ社会

個人的に、現代日本社会は「認知のゆがみ社会」だと思っている。うつ病かそうでないかに関わらず、何かしら認知のゆがみを持っている人が多い。そして、そういった認知のゆがみが発現することで、全体の効率が下がっているという風に思っている。

例えば、代表的なのが「全か無か思考」だ。認知のゆがみにおける「全か無か思考」は、極端な完璧主義と言うかたちであらわれる。一つのミスもゆるさず、一つでもミスがあれば「0点」という姿勢である。

職場での認知のゆがみが生産性を下げる

職場でもこういった極端な完璧主義の台頭を許してしまうと、言わずもがな、完成度90%程度のものでも100%にすべくかなり膨大な労力をかけることになる。50点を80点にするより、90点を100点にするほうが大変だと言うことはよくあることだ。かつ、ユーザーの望んでいる完成度は80%程度だった、ということもよくある。過度な作り込みすぎは、結局のところコストパフォーマンスを下げると言うべきだ(あのポケモンGOですら、リリース当初はバグだらけであったことからも過度な作り込みすぎは不要であるということがわかる)。

「感情的決めつけ」みたいなものも認知のゆがみの一種で、しかも職場の生産性を下げている。感情を根拠にして行動、思考してしまうというパターンのことで、職場だとよくありがちなのが感情的になんとなくムカついたから反論してしまう、という「議論のための議論」というやつだ。こうなってくると、本来はより良いビジネス上の結論を導くために行う議論なのに、いつのまにか相手を打ち負かすことが議論の目的になってしまう。

「あるある」という感じではないだろうか。こうしたことは職場の生産性を下げており、それは「認知のゆがみ」により合理的に思考できなくなっている結果なのである。

職場の生産性は認知行動療法によって改善する

では、職場の生産性を向上させるにはどうすればいいかということだが、これはまさに「認知のゆがみ」を直すということと合致すると考えられる。

一般的に、認知のゆがみを正しく理解し、辛くなったときにこれらを直していくやり方を「認知行動療法」という風に呼ぶ。

mh.cbtjp.net

これは、何もうつ病になったときに限らず実践すべきものだ。先程のような認知のゆがみは、何か物事がおこるたびに、自動的に発生してしまうものだ。そういった事あるたびに、自分の行動を客観的に見つめ直し、認知のゆがみがどの程度発生していたか、あるいは他人に認知のゆがみが発生していないかをチェックする必要がある。

もっとも、そのチェック機能が作用するためには、上司と部下双方が、この認知のゆがみについて理解を深めている必要がある。願わくば、自分には関係のない話だと思わずに、自分の仕事や相手の仕事が「認知のゆがみ」に左右されていないかを確かめるクセをつけていくと、より合理的な思考ができるようになり、非合理で非生産的な物の考え方が段々と減っていき、生産性が飛躍的に向上すると思われるので、是非やってみてほしい。

 下記の本は、認知行動療法のなかでも結構わかりやすい本で、認知のゆがみをユガミンという形で擬人化して、そのユガミンをひとつひとつ理解したうえでどのように対処するのがいいかを述べた本なので、よければ是非。

個人的にも、結構こうした分野に興味があって、今年から産業カウンセラーの資格を取得すべく勉強を開始したところである。